maruの徒然雑記帳


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恋夢幻想〜3〜






 好きだと告げたあの日、彼女は何も言わずに微笑んでくれた。

 彼女がいて俺がいるーただそれだけのことが何にもかえがたい程幸せだった。

 俺はいつも情けないくらい彼女に夢中でー幸せだったけれどいつもどこか切なかった。


 彼女の中には俺ではない誰かがいる。


 そのことにはいつの頃からか薄々気がついていた。

 でも確かめる勇気がなかった。

 確かめて全てが終わってしまうのが恐かった。


 俺はどうしようもないくらいの憶病者だった。

 あなたの心にいる人物は誰なのかと、ただ一言聞けばすむことだったのに…。






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