maruの徒然雑記帳
恋夢幻想〜19〜
ーおめぇら、生きて戻ってこねぇと承知しねぇからな。
出撃間近の司令室で米田指令はそう言った。
必要以上に乱暴なその口調の中に、米田指令の不器用な愛情があった。
そんな指令に俺達は答えた。
必ず生きて戻ると。
その言葉に米田指令は嬉しそうに笑って、そして言った。
ー戦いが終わったら宴会だ。酒の準備して待ってるぜ。…あやめ君の分もな。
その言葉に背を押され俺達は、戦いの地へと足を踏み出す。
葵叉丹の待つ聖魔城へとむかって。
そこで俺達は、あやめさんとの再会を果たすだろう。
それはいままでにないほど辛く、厳しい戦いになるに違いない。
だが、俺達は負けない。
この戦いは明日を得るための戦いだ。人々が笑顔で暮らせる、平和で幸せな明日を得るための…
だから俺達は負けられない。
正義は、俺達とともにあるーそう信じて戦う。
そして必ず生きて戻ってくる。この大帝国劇場へ。俺達の掛け替えのない家へ。
あやめさんも一緒に、誰一人かけることなく。
そう、生きて帰るんだ、必ず。
俺達の明日を生きる、そのためにー
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