maruの徒然雑記帳
恋夢幻想〜17〜
深夜
ベットの上で小さくいびきをかく大神を、マリアは微笑んで見つめていた。
やはりというかなんというか、結局先に酔いつぶれたのは大神の方だった。
マリアは一人、酔いつぶれた大神をベッドに寝かせーそのままずっと大神の寝顔を見ていた。
子供っぽいというか、成人した男のものとは思えないあどけない寝顔。
いつもの精悍な顔ももちろんいいが、こんなかわいい寝顔も素敵だなーマリアはそんなことを思い、頬を淡く染める。
そしてそっと手を伸ばしてその髪にふれ、頬にふれた。
そのまま躊躇するように間をおき、少し考えるようにした後ーゆっくりと顔を近づけ、大神の頬にかすめるようなキスをした。
「お休みなさい、隊長」
ささやき、マリアはベッドから離れる。
頬をかすかに赤く染めて。
そして名残惜しそうに一度だけ振り返り、静かに大神の部屋を後にした。
ゆっくりと扉が閉まる音。
夜の闇が大神の部屋を包み込んでいた。
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