主要人物
○リィ(グリンディエタ・ラーデン/ラーデンガー・エディ・グリンディエタ)
両親から与えられた名前は
エドワード・ヴィクトリアス・ヴァレンタイン。
但し
ルウから与えられた名である
「エディ」と被るため、このファーストネームで呼ばれることを嫌う。
現にこの名前で呼ぶのは、父親の
アーサーのみである。
波打つ金髪と緑の瞳が特徴の美少年。
ルウの相棒(半身)で
ラー一族の者からは「白い太陽」と呼ばれる。
連邦大学惑星・アイクライン校中等部の一年に所属し、学校では
ヴィッキー・ヴァレンタインと名乗る。
生まれてすぐに、
ルウによって
黒い狼・アマロックに預けられ、8歳までは自分のことを狼だと思っていた。
「グリンディエタ・ラーデン」は、相棒である
ルウから与えられた
ラー一族の名。
親しい人からは
リィ(大抵の場合、自分でそう名乗るからでもある)、
ルウからはエディと呼ばれ、
ルウをルーファと呼ぶ。
また、
「金色狼(ゴールデン・ウルフ)」、
「ボンジュイの黄金の戦士」と呼ばれることも。
ある事情で半月に満たない間に6歳も年を取ってしまい、実年齢は19歳。
しかし、それでは色々と問題になるので、
ルウの力で13歳の体にしている。(詳細は
『デルフィニア戦記』を参照)
○ルウ(ルーファセルミィ・ラーデン/ラーデンガー・ルーファ・ルーファセルミィ、ルーファス・ラヴィー)
リィの相棒。
惑星
ボンジュイで生まれた
ラー一族のひとり。
ラー一族の中でも異端者。
ボンジュイの神話に登場する闇の神の生まれ変わりであるとされ、
ラー一族からも恐れられている。
リィをエディと呼び、
リィにルーファと呼ばれる。
リィの剣の師匠でもある。
黒髪に青い瞳の青年だが、本人曰く「身体はただの容器(いれもの)」とのことである。
稀に身体を女性に作り変えることもあり、この際は雰囲気や言葉遣いも女性のそれに変わる。
親友の忘れ形見である
ジェームスの母親代わりをしていたこともあり、その父である
ダニエルとも知り合い。
生前の
ケリーとも深い交流があった。
連邦大学惑星・サフノスク校で大学一年に所属し、宇宙船の構造などを専攻する。
目標は「
クーア・キングダム並みの豪華さや居住性と
パラス・アテナ並みの速度や機動性を両立させた船を作ること」らしい。
○シェラ(シェラ・ファロット)
『デルフィニア戦記』の世界から
ルウによってこちらの世界に来た元暗殺者の少年。
アイクライン校中等部一年に
リィとともに所属する。
真っすぐな銀髪に紫の瞳の美少年。
ラー一族からは「銀の月」と呼ばれ、リィとルウの意識が無い時は、2人を守るために魔法を使い、無敵に近い状態となる。
髪の色から
「銀色」「銀天使」とも言われる。
普段からかなり丁寧なしゃべり方なのは、もともと
リィに侍女として仕えていたため。
リィに心酔しており、
リィとその相棒である
ルウだけが
シェラの行動を決定できる。
そのため、彼らに異変が起こった場合などは穏やかな性格が変貌し、
レティシアなどから
「忠犬」と揶揄されることも。
裁縫や料理が得意。
暗殺者ファロット一族最後の族長。
リィと同様、実年齢は19歳なのだが、
リィの傍にいるために、
ルウの力で13歳の体にしてもらった。
○ヴァンツァー(ヴァンツァー・ファロット)
シェラと同じ世界から来た、
ファロット一族の暗殺者。
やや癖のある黒髪と濃い藍色の瞳のが特徴の少年で、その美貌は「10人中10人が振り返って腰を抜かす」と評されたほど。
シェラと対を成すラー一族が言うところの
「新月」。
レティシアからは
ヴァッツと呼ばれる。
かつて
シェラに殺され埋められたが、魂は
シェラと共に世界を渡り、
ルウの力によって復活(詳細は
『デルフィニア戦記』を参照)した。
実年齢は
レティー同様20代後半だが、やはり16歳前後の肉体を得ている。
退屈が苦手なたちなので、
連邦大学惑星・プライツィヒ高校の生徒となってからは様々な分野の学問に手を出す。
○レティー(レティシア・ファロット)
同じく
元暗殺者でファロット一族と呼ばれる者の1人。
リィと互角に渡り合える高い戦闘能力の持ち主。
金茶の髪に飴色のくっきりとした瞳が特徴の、小柄な少年。
リィと対を成す
「黒い太陽」。
かつて
リィと死闘を繰り広げ、死亡(詳細は
『デルフィニア戦記』を参照)した。
リィの体に取り込まれ、魂だけの状態でしばらく眠りに就いていたが、ある時不意に目覚めて
リィの身体を使って行動する。
それを見た
シェラに呼び出された
ルウに肉体を与えられて復活。
実年齢は
ヴァンツァー同様20代後半だが、16歳前後の身体を得る。
復活した後は「合法的に人間を解剖できる」という理由で医者を目指し、
連邦大学惑星・セム大学で医学を専攻する、
チェーサー高校の生徒となる。
なお、
ヴァンツァーとは同じ寮で暮らしている。
○アーサー(アーサー・ウィルフレッド・ヴァレンタイン)
リィの血統上の父親。
惑星ベルトランのコーデリア・プレイス州知事にして、
ドレステッド・ホール当主。
待望の長男にして生まれたばかりの
リィを、強引に連れて行った
ルウのことを嫌い、「人攫い」と呼んでいる。
リィをファーストネームの
エドワードで呼ぶ唯一の人物。
リィに父として頼られるような発言、あるいは頼み事をされると仕事よりも優先させる子煩悩な父親。
10代で結婚しており、子供は上から順に
15歳(長女・ドミューシア)、
13歳(長男・リィ)、
11歳(次男・チェイニー)、
8歳(次女・デイジー・ローズ)の4人。
マーガレット曰く「ずっと少年のような人」。
○マーガレット(マーガレット・グリセルダ・ブラックウェルズ・ヴァレンタイン)
リィの血統上の母親。
民間療法などの使い手を輩出する確率が高い家の出身。
リィがまだ生まれる前に「
リィが生まれたら
ルウに預ける」と約束した。
リィに「母親」ではなく「自分を産んでくれた女性」と認識されるも、
アーサーと違い、息子との仲は良好。
○ジェム(ジェームズ・マクスウェル)
リィたちの同寮生だが、
リィたちとは違う学校
(ヴェルナール校)に通い、宇宙船の操縦などを学ぶ。
ダンの息子で13歳。
生後半年で儚くなった産みの母親・
ミアよりも育ての母親・
ルウ(ルウが女性に体を作り変えた、この世に存在しない女性)に心の比重を置いている。
しかし、現在の
ルウ本人と対面しても、性別が違うため気づかなかった。
ルウ登場の関係から、その存在は
『スカーレット・ウィザード外伝』で明らかになっている。
○ダン(ダン・マクスウェル/ダニエル・ジョウナス・マクスウェル・クーア)
ジェムの父親。
ケリーと
ジャスミンの息子。
14歳の時に、
クーア財閥を継ぐ事を嫌って家を飛び出し、宇宙船乗りになった。
シェラが表向きは「
失われた惑星(ロストプラネット)の住人だった」という触れ込みのため、その座標を特定すべく連邦の要請を受けて
アイクライン校の講師になる。
マクスウェル運送の社長兼船長。
船名は
「ピグマリオン」。
○ジンジャー(ジンジャー・ブレッド)
ジャスミンの友人の1人でいわゆる親友。
かつて
ジャスミンを通じて知り合った
クーア財閥の職員である
アレクサンダー・ジェファーソンと結婚。
娘(
エルフォルミナ。愛称はミア。ジェムの母)をもうけるも離婚し、現在は友人として付き合いがある。
その後何度か別の人と再婚を繰り返すも、長続きはしなかった。
金髪にすみれ色の瞳を持つ美人女優。
どうやっているのか、大して老化が進んでいないように見える。
ジェムに「おばあちゃん」と呼ばれるのが嫌で、名前を呼ばせている。
変装がうまく、
ジャスミン以外では
リィや
シェラ、
ヴァンツァーなどにしか見破られていない。
○ケリー(キング・ケリー/ケリー・クーア)
『スカーレット・ウィザード』の主人公。
元宇宙海賊で、クーア財閥3代目総帥。身長2m近い大男。
所有船名は
「パラス・アテナ」。
本作品の中盤から登場。
『スカーレット・ウィザード』と本作の間の空白期に、爆発事故に巻き込まれて亡くなる(外伝終盤。当時72歳)
しかし、彼の魂は
ルウの中に保管されており、後に
ルウの力で若い頃の肉体を得て復活する。
通称は
キング。
ジャスミンからは
「海賊」と呼ばれることが多い。
○ジャスミン(ジャスミン・ミリディアナ・ジェム・クーア)
『スカーレット・ウィザード』のヒロイン。
クーア財閥2代目総帥。
40年ほど前に、病のため死の寸前まで行ったが、当時の執事と主治医の手で冷凍睡眠装置に入れられ、生かされていた(詳細は
『スカーレット・ウィザード』を参照)
ルウの力によって健康体になるとして蘇る。
愛機は戦闘機の
「クインビー」。
通称は
女王。
○ダイアナ(ダイアナ・イレヴンス)
ケリーの宇宙船
「パラス・アテナ」の感応頭脳。
機械とは思えないほど個性的であり、普通の感応頭脳よりとても優秀(詳細は
『スカーレット・ウィザード』を参照)
『スカーレット・ウィザード』外伝と本作の間の空白期に、自らの発案で所有者を
ジャスミンに変更し機能停止していた。