maruの徒然雑記帳


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デルフィニア戦記 登場人物

デルフィニア



○リィ(グリンディエタ・ラーデン)

 稀に見る美貌を持つ、輝く金髪と緑の瞳の少女。

 物語の当初は13歳、終了時には19歳になっていた。

 瞳と同じ緑の宝石をはめ込んだ銀環を常に頭に載せており、相棒にもらった」という変幻自在の剣を持つ。

 超絶的な戦闘力を持つ剣士で、愛馬は「ロアの黒主」である大きな黒馬、グライア

 後にデルフィニア王女を経て王妃となるが、恐ろしく口が悪い上、堅苦しい場やひらひらしたドレスを嫌うため、公式行事にはほとんど出ない。

 普段は、金髪を革紐でまとめ、動きやすい小者のような胴着に上述の剣を帯びた姿でいることが多い。

 生まれてから黒い狼の義父に育てられ、自分を狼だと信じて育ったという生い立ちを持つ。

 そのためか一般人とは異なった倫理観をもっており、実際に獣を連想させるような行動をとることもある。

 またその一般人とは異なった考え方ゆえ、世間体というものがあまりよく理解できない。

 結果、他人のためとはいえ自分本位な考えに走りがちで、周囲を真っ青にさせる騒動を引き起こしたり、他者を平気で怒らせることもよくある。

 (お気に入りのポーラでさえ、結果的に2回は泣かせている)

 相棒・ルウから渡された指輪を右手中指にはめることを鍵として、異能を発揮する事が出来る。

 他にも夜の森を平気で歩く程に夜目が利き、自分の数倍もある大人を軽々と抱き上げられる怪力と馬に負けないくらいの早さで走る健脚、

 毒薬の入ったものを看破するほどに鋭い嗅覚など、常識では考えられない身体能力を持つ。

 「グリンディエタ」はボンジュイの世界で「白い太陽」の意味。

 様々な戦い、事件を通じてウォルとは「同盟者」として固い絆で結ばれてゆく。

 最後にウォルを祝福し、「勝利の女神」として天界(自分の元いた異世界)へと帰る。

 本来の姿は少年である。



○ウォル(ウォル・グリーク・ロウ・デルフィン、ウォリー)

 先代デルフィニア国王ドゥルーワ愛妾ポーラの息子(庶子)

 当初24歳で、終了時は30歳。

 父親譲りの堂々たる体格と黒髪・黒い瞳を持つ。

 辺境スーシャの山奥でフェルナン伯爵の子息として育てられる。

 しかし、ドゥルーワ王が死に、直系の王子王女が次々と不慮の死を遂げたことで事情は変わる。

 養父であるフェルナン伯爵の説得を受け、散々駄々を捏ねた挙句、嫌々とデルフィニア国王として即位。

 なお後にわかる事だが、母親は身分が低かったにも拘らず国王の寵愛を受けたことにより王宮から追放、事故死を装い殺されている。

 田舎出身らしい好ましい人柄でありながら、大陸随一の剣士であり、その政治的手腕も確かなもの。

 計算の上か素で言っているのか判断しづらい発言も多く、各国の使者や周囲から「煮ても焼いても食えない」「妙(あるいは変)な王様」と評される事もある。

 宰相ペールゼンのクーデターによって国を追い出され、一時放浪していたが、国に戻る途中でリィと出会う。

 以降、様々な戦い・事件を通じてリィとは「同盟者」として固い絆で結ばれてゆく。

 リィとの別れでは、断腸の思いながら自分の守るべきもののために生まれ育った世界に残ることを決め、リィと再会を望みながらも別れた。

 その後、ポーラとの間に息子フェルナンを授かる。



○フェルナン伯爵

 ウォルの義父。

 デルフィニア北部のスーシャの領主であったが、ウォルの国王就任に当たって後見人となった。

 その後、ペールゼンの謀略によって投獄され、リィの手により救出されるも獄中での拷問が元で死亡する。

 ウォルが先王の遺児であることを明かしてからは、臣下としての礼節を崩さなかったが、死の間際にその胸中をウォルリィに明かした。

 ドラ将軍が閉口するほどの頑固者だが、妙な愛嬌を持っていた人。



○ポーラ・ダルシニ

 下級貴族の娘。

 とある晩餐会に一族の代理として参加し、国王ウォルと出会ったのがきっかけで、後にウォルの愛妾となる。

 可愛らしい印象の女性で、よく栗鼠や小犬に喩えられる

 リィのお気に入り。

 愛妾となってから出会ったナシアスの妹とは友人となり、一緒に買い物に行ったりしたことがある。

 本編終了間際で懐妊。

 生まれた子どもは男児で、名はフェルナン



○シェラ(シェラ・ファロット)

 王妃付き女官だが、本当の性別は男。

 女にしか見えない美貌と美しい銀髪・紫の瞳の持ち主。

 元ファロットの暗殺者で、リィを殺すため傍仕えとして王宮に上がるが、暗殺者であることはリィにはバレている。

 ある一件から「聖霊」と呼ばれる存在に里の消滅を知らされ、彼らの命で新たな主をリィと定めるも、最初は暗殺者の掟に従い、自死を選ぼうとしていた。

 その後リィに心酔し、主を守り、共に在る道を選ぶ。

 以降リィウォルの影響を受け、「自分の意思を持たない人形」から脱し、主と認めたリィを守るため、より高い戦闘技能を身に着けていく。

 ルウから「銀の月」と言われるが、それ以前にファロットの聖霊からも「太陽の傍にあるべき月」と評される。

 後にファロット一族の族長になるが、自らファロット一族の幕を閉じることを選ぶ。

 最後には、ルウリィと共に彼らの世界に渡った。



○ルウ(ルーファス・ラヴィー、ルーファセルミィ・ラーデン)

 本作品の途中から登場する、リィの相棒。

 光が当たらずとも星のようにきらめく長い黒髪に深い海のような青い瞳を持つ20歳の美しい青年。

 リィの剣の師匠。

 リィとは利き手が逆で左手で武器を取る。

 「人間が大嫌いだったリィが気に入った人間」であるが故に、ウォルバルロイヴンといった人間に好感を持つ。

 見る人によってその印象は異なり、ポーラは「きれいな天使」と評し、ナシアスの妻・ラティーナは「喋らないはずの樹木が喋っているようで怖い」と評した。

 なお、レティシアは「どう見ても聖霊なのに、どう見ても生身」と評している。

 「ルーファセルミィ」は「光と影」の意味。

 太陽とバランスをとる闇。

 リィの身に何か起きたときは遠く離れていても感知できる。

 リィシェラと共に元の世界に帰還していった。



○イヴン(イヴ)

 ウォルのスーシャ時代の幼なじみで、タウ山脈の自由民

 後にデルフィニア国王親衛隊隊長兼、独立騎兵隊長となる。

 シェラが少年であることを知る1人。

 浅黒い肌と粉砂糖をまぶしたような輝きの金髪が特徴。

 馬が合わないバルロとはよく口げんかをし、“麦わら頭”と呼ばれているが、ルウからは“蜂蜜色のお兄さん”と呼ばれる。

 スーシャの森に住むゲオルグの息子として育ってきたが、実はジルの息子。

 母親が南方の生まれだったため、顔立ちと肌の色は母譲り。

 シャーミアンをかばい、死に掛けるほどの重傷を負うが、リィの「奥の手」に命と左腕を救われる。

 その後シャーミアンが『押しかけ女房』としてプロポーズした際に、ウォルの陰謀により彼女と婚約する。

 当初、貴族の名を嫌う彼としてはそれは不本意なことでしかなかった。

 しかし、スケニアの先住民族との戦いの中で人質として敵陣に赴くと言い張ったシャーミアンに求婚し、結婚。

 後に息子を授かる。



○シャーミアン・ドラ

 ドラ伯爵家の一人娘。

 はしばみ色の瞳やこぼれるような笑顔の眩しい麗しい少女。

 動きやすさから男装していることが多い。

 外見に似合わず、幼い頃より父であるドラ将軍に稽古をつけられており、その辺の一般兵などよりも腕前は勝るほど。

 ロアの者らしく乗馬にも優れ、小隊を率いて騎士として戦場にも赴き、時としてかなりの無茶もする。

 後にイヴンと恋仲となるも相手が貴族になる事を嫌う為、「爵位は私が継ぎます」と宣言し紆余曲折を経て結婚。

 後に息子を授かる。



○ドラ将軍(エミール・ドラ)

 正式には伯爵の位を持つが、その実績と自らの性質より将軍と称されるロアの領主

 ウォルの義父フェルナン伯爵の親友であり、その歴戦の経歴は前国王であるドゥルーワでさえ目線を同じくして話したと言われるほどである。

 デルフィニア一の頑固者で、ウォルリィはその振る舞いからよく雷を落とされる。

 一人娘のシャーミアンには少々甘い様子。

 イヴンのことは、最初は「山賊風情の男」だと思っていたが、後に見直し、娘と結婚して伯爵家を継ぐことを望む。

 後に、初孫として男の子を授かる。



○バルロ(ノラ・バルロ・デル・サヴォア)

 2歳年下のウォルの従弟

 王座の空白時代には次期国王の最有力候補と見なされていたが、王冠を固辞し続けていた頑固者でかなりの皮肉屋。

 突如現れ、王位を継いだウォル「従兄上(あにうえ)」と呼んで真っ先に忠誠を誓う。

 (ウォルからは「従弟どの」と呼ばれる)

 そのため、クーデター中はペールゼン一味によって自分の屋敷に軟禁されていた。

 ウォル同様、堂々たる体格の持ち主で、国内随一の力をもつサヴォア公爵にしてティレドン騎士団団長

 15歳という異例の若さで叙勲された少年期から騎士団で武勇を見せ、その名は隣国にも知れ渡り、騎士団の用兵は炎に喩えられる。

 (ちなみに、団旗には鷲が描かれている)

 非常に派手な女性関係をもっているが、その火を消すことも上手く後腐れは残さない。

 中盤でロザモンドとの間に男女の双子を授かる。(出産後に挙式)

 ファーストネームであるノラは、サヴォア家の慣習に則って付けられた女性の名前であるため、親しい相手からは常にバルロと呼ばれている。

 王冠を望める血筋と立場でありながら固辞し続け、それでいて王冠を使う者の様子を窺っているところから、ルウからは“狸寝入りの虎さん”と呼ばれる。

 後に、過去に性の手ほどきを受けたレヴィン男爵夫人との間にできた庶子のブライスが、母親に連れられてバルロの前に現れる。



○ロザモンド・シリル・ベルミンスター

 "西のサヴォア、東のベルミンスター"と並び称される、サヴォア公爵家と並ぶ国内屈指の大貴族であるベルミンスター公爵を継承している。

 (早世した異母弟の息子が成人するまでの間、一時的に爵位を預かるという誓約をしている為)

 ミドルネームのシリルは英雄の名前。  父親の先々代の公爵が第一子として生まれた彼女を当初後継者として見ていたために、武術も叩き込まれて育った。

 男装の麗人であり、女性からの人気をバルロと二分している。

 中盤ではバルロの子供を妊娠、男女の双子の母親となった後、バルロと婚姻関係を結ぶ。

 双子の名前は男の子がユーリー・ウルディス、女の子がセーラ・グウィネスという。

 長男・ユーリーはサヴォア公爵家の跡継ぎとして扱われるためいずれ離されるが、長女・セーラは母の元に残されることが決まっている。

 なお、ウルディスはサヴォア家の慣習に則って付けられた美姫の名前であり、グウィネスは自身を先例としてロザモンドが主張したため付けられた英雄の名前である。



○ナシアス・ジャンペール

 ラモナ騎士団団長であり、バルロの親友でもあると同時に剣の師匠でもある。

 バルロやウォルより若干年長で、ボーンズ・ビィという土地の地主一家の出身。

 リィも腕前を認める、"美技"とまで謳われる鮮やかな剣術を誇る。

 親友のバルロとは異なり、とある事情から女性には奥手である。

 穏やかな物腰で騙されがちだが、バルロも唸る鋼鉄の意志と守るべき目的の為ならば騎士の面子をも厭わない覚悟を持つ。

 叙勲されたのは18歳の時。

 その前年に出場した騎士団の親善試合で当時12歳のバルロと出会い、ある理由から彼に気に入られて個人的な剣の指導を引き受けることになった。

 肩にかかる金髪と薄い水色の瞳という端麗な容姿の持ち主で、ルウからは“戦うお花さん”と言われる。

 (ちなみに、ラモナ騎士団の団旗は白い百合が描かれている)

 アランナという妹(フリーセアの男性と結婚して2児の母になっている)がいて、彼女には頭が上がらない。(他にも弟妹がいる)

 中盤でラティーナと恋仲になり、紆余曲折の末に結婚した。

 後に、息子を授かる。



○ラティーナ・ペス(エンドーヴァー子爵夫人。後にジャンペール姓に変わる)

 ウォルの元愛妾。

 ウォルスーシャにいた頃に知り合い、婚約していたこともあったが、ウォルの女心の鈍さもあって破綻となる。

 今は二人とも“昔の事”と割り切っており、親しい友人同士でもある。

 気取ったところがなく、植物を育てるのが得意で、自分で育てた葡萄で葡萄酒を作ったりもする。

 ある事情から未亡人として王宮を訪れ、愛妾となるが、事件終息後愛妾を辞す。

 2度夫に先立たれている。(1度は脳炎で、2度目は馬車にはねられた時の怪我が元で)

 それを指して「死神憑き」と自嘲したこともあるが、後にナシアスと結婚し、彼の子どもを産む。

 子どもは男児で、名前はエルウィン



○ガレンス

 ラモナ騎士団の副団長であり、巨漢の男性。

 リィと出会った当初は子供と思い軽く見ていたが、リィとの立ち合いに敗れた後は、熱心な信奉者になる。



○アヌア侯爵

 デルフィニア近衛兵団司令官

 ペールゼン侯爵によるクーデターと、その後の経緯の中で一時的に大隊長だったサングに司令官の座を奪われてしまう。

 だが、司令官としての人望は非常に厚く、その後ヘンドリック伯爵が就いたのちに再び司令官となる。



○ヘンドリック伯爵

 デルフィニアの有力貴族。

 槍を取らせての騎馬戦は天下一品の腕前で、内乱当時で既に齢50を越えているにもかかわらずその名声は衰えを知らない。

 騎馬戦ならリィとも張り合えるほど。アヌア侯爵とは親交が深く、一時的に近衛兵団の司令官も務める。



○ルカナン

 近衛兵団第一軍第二連隊大隊長だったが、ペールゼンの内乱後は連隊長に出世した。

 若い頃に北の塔に勤務したことがあり、それが原因でリィシャーミアンと共に北の塔に囚われたフェルナン伯爵の救出に参加することとなった。

 それなりに強いらしい。



○ブルクス

 ドゥルーワ先王の代からその地位にあるデルフィニアの外交官

 風采はぱっとしないが、デルフィニア屈指の名外交官である。

 ペールゼンのクーデターで侍従長に追いやられるが、内乱終息後宰相となる。

 宰相としての手腕もさることながら、リィジルのような正体の知れない人物でも、その人格を認めて接する好人物である。

○カリン

 デルフィニア王室の女官長

 ブルクスとともにドゥルーワ先王の時代から奥の間を仕切ってきた。

 ある意味ではウォルよりも城内での発言力は強い。

 ウォル誕生時は王女付きの女官で、ある事情から里下がりしていた。

 ウォルの実母・ポーラとは友人関係にあり、たびたび相談に乗っていた。

 かなり気丈な婦人である。料理の腕もかなりの物。



○キャリガン・ダルシニ

 ポーラ・ダルシニの弟で、ティレドン騎士団の騎士見習い

 団長であるバルロを尊敬している。

 直情的な性格で、いつも何かに飛び込んでは良くも悪くも失敗する。

 バルロの庶子であり後輩に当たるブライスとは、境遇が似ていることもあり何かとよく面倒をみる。



○ペールゼン

 デルフィニアの宰相。  改革派の首謀者。  国王であるウォルを追い出し、フェルナン伯爵を投獄する。  ウォルが先王の血を引かない子だと信じていたが、その考えは最後に覆され、ウォルの手により処刑される。 ○アエラ姫(アエラ・ルシンダ・デル・サヴォア)

 ドゥルーワ王の妹にして、バルロの母である公爵夫人。

 王妹として人々にかしずかれていた頃の権勢を忘れられず、「庶子の国王は認められない」「自分の子の方が王位にふさわしい」と、度々ウォルからの王位簒奪を目論むも成功せず。

 そのため、ウォルを「従兄(あに)」と慕うバルロとはほぼ絶縁状態にある。

 中盤でパラストとの密約が発覚したため、密かに終身蟄居を命じられ、サヴォア家の領地にある屋敷に事実上幽閉されることになる。



タウ




○ジル

 タウの自由民

 東峰にあるベノアの村の頭目で、他の頭目からも一目置かれる。

 タンガ・パラストとの戦の後、名義上はタウの領主となる。

 実は大貴族ベルミンスター家の分家・ベリンジャー家の長男ジョルダン・クレイス・ベリンジャー

 ロザモンドの従兄(父方の伯母の子)にあたる。

 30年ほど前に逐電した。

 貴族であった過去を捨てており、それに言及されることを好まない。

 イヴンの実の父親。

 後にロムの村のアビーを妻に迎え、娘を授かる。



○アビー

 西峰にあるロムの村をまとめる頭目・ベネッサの娘で、非常に勝気な性格をしている。

 「本物のタウの男とでなきゃ結婚しない」と宣言していたが、後にジルと結婚する。

 「純粋無垢な白なんて柄じゃない」と花嫁衣裳は赤を選んだ。

 後にジルの娘を出産する。



タンガ




○ゾラタス(ゾラタス・ミンゲ)

 隣国タンガの国王。峻烈な戦上手。

 やせている自分の国土では満足できず、金銀山があるタウを持つデルフィニアを狙う。

 謀略によって偶然にもリィを捕える事に成功するが、この事がルウの怒りを買い、腹を貫かれる。

 重傷の身で戦陣に立つも、リィによって首を刎ねられることになる。



○ナジェック(ナジェック・ユンク)

 ゾラタスの嫡子

 リィに痛い目に遭わされ、それを深く恨んでいる。

 勇猛な騎士だが、自己中心的な性格で考えも足りず、度々デルフィニアに翻弄される。

 その気性から父であるゾラタスには大して期待されていないが、本人はそれが何故だかわかっていない。

 捕えたリィを辱めようとするが、リィの逆鱗に触れ、耳を噛み千切られた上に脱出を許してしまう。

 更にデルフィニア軍の侵攻に対し篭城戦で迎え撃つも、リィの挑発に乗って出陣し大敗。

 自身の首を刎ねられるという末路を迎えた。

 かなりの女好き。



○ビーパス

 ナジェックの弟で年齢はリィと同じ。

 後のタンガ国王

 若いが、しっかりした考えを持つ聡明な少年。

 しかし、戦を嫌う姿勢故に周囲からはうつけ者扱いされていた。



パラスト




○オーロン

 隣国パラストの国王

 目的の為にならば身内すら平然と犠牲にする傍ら、決して自らに悪評を及ぼさないように行動するため「大狸」と喩えられる。

 タンガと同様、デルフィニアの国土を狙うが、リィによって阻まれると、リィの命を最優先に狙おうとする。

 最後はデルフィニア軍と決戦を行うも、最も恐れていたリィにより降伏を求められ、震えながら降伏する事になる。



○ボーシェンク公

 オーロンの弟

 非常に残忍な性格で、捕虜となったウォルを拷問にかけ、処刑しようとする。

 デルフィニアの怒りを鎮めるために、兄であるオーロンの手によって処刑される。



ファロット




○レティシア(レティー、レット)

 ファロット一族一の腕利き

 女性名で小柄だがれっきとした青年。

 金茶の髪に飴色のくっきりした眼。

 本当は一族のものではなく、子供のときに「聖霊」に導かれて一族の元へやってきたらしい。

 よく麝香猫に例えられる。

 上層部を通さずに聖霊から情報を受け取ることもある。(本人曰く「勝手に喋っていくだけ」だそうだが)

 リィと互角に勝負できる唯一の人物。

 ファロットの聖霊には「黒い太陽」と呼ばれる。

 痛みを感じる神経が麻痺しているらしく、リィとの戦いの最中に狼に噛まれても「ありゃ」の一言で済ませてしまった。

 また、その病気のせいか、時々全く動けなくなる。

 重傷を負った人間を殺す(安楽死させる)など、人の命を奪う事を何とも思っていない節がある。

 リィと戦うことを本気で楽しんでいる節もあり、何度も命がけの戦いを繰り広げるが、最終的にリィに殺される。

 が、その体はリィに取り込まれ、共に異世界へ渡る。



○ヴァンツァー(ヴァッツ)

 ファロット一族の腕利き。

 黒髪に藍色の瞳の青年。

 レティシアを理解している可能性のある唯一のファロット

 シェラと同じ境遇(里を失ったが自殺せずにいる)にあるも、ファロットの呪縛を解くことができずにいる。

 それゆえに、シェラファロットの呪縛を解く存在であるのかどうか試すため、彼を狙っていた。

 タンガ領土のペンツェの村はずれで、シェラの手で殺され、木の下に埋められる。

 しかしその魂はどういうわけかシェラに取り込まれており、共に異世界へと渡ることになる。

 ファロットの聖霊には「新月」と呼ばれる。



○モイラ

 自分の意思を残して自由に動く「聖霊」の一人。

 大抵は肉感的な美を持つ、黒髪で妙齢の女性の姿を取るが、腰から下が存在しない。

 里を失って苦悩するシェラに「王妃を新たな主とせよ」と命を下した。

 シェラが異世界に渡る際に、共に世界を渡る。



○ジューディス

 自分の意思を残して自由に動く「聖霊」の一人。

 大抵はおかっぱにそろえた金髪を持つ少女の姿を取るが、首から下が存在しない。

 聖霊になる可能性の高いレティシアを気に入ったのか、度々「まだ死なないの?」と問いかける。

 そのレティシアからは「御嬢」と呼ばれる。

 モイラと同様、異世界に渡るシェラについていった。



○ファロット伯爵

 スケニアの貴族にしてファロット一族の族長

 銀髪に銀にも見える灰色の瞳を持つ。

 スケニアではあらゆる情報網を駆使して王家に進言し、国を動かしている。

 元は行者(暗殺者)であり、かなりの実力者。

 シェラの父親だが、暗殺者として育てるために里に赤ん坊のシェラを預けたらしい。

 終盤にシェラと一騎討ちを行い、その結果シェラに討たれた。



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