maruの徒然雑記帳


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大森藤ノ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 5」

 パーティーを組み、いよいよ中層攻略を開始したベル君達。

 第5巻では、またしても大事件が起こります。


 ベル君達が、初めての中層に挑み、上層階との違いを実感していた頃、同じく中層階で危機に陥っているパーティーがありました。

 彼らはベル君の神・ヘスティア様の神友であるタケミカヅチの子供達。

 6人パーティーを組み、中層に挑んでいた彼らは一瞬のスキをつかれ前衛1名が負傷し、実質5人で上層へ撤退しているところだったのです。

 しかし、逃げるうちに追ってくるモンスターはどんどん増え、追い詰められた彼らの通り道にいたのがベル君達でした。

 リーダーを務める男性冒険者・桜花は、苦渋の決断を迫られます。

 正義を貫き、パーティーを失うか、モンスターを他人に押し付けて、パーティーを守るのか。

 そして、彼は決断します。

 怪物進呈【パス・パレード】−ダンジョン内ではよく行われる戦術の一つですが、中層に到達したばかりで他のモンスターの攻撃を必死に対処しているベル君達には、新たな敵に対処する余裕はありません。

 もちろん、それは桜花にも分かっていましたが、背に腹は代えられず。

 仲間の命と他人の命、それを天秤にかけ、彼は卑怯者となる事を選びました。

 パーティーメンバーの1人、は叫びます。

 「そんな事をしたら、彼らはどうなってしまうのか」と。

 桜花は答えるのです。

 「誰とも知らない奴らより、お前達の方が大事なのだ」と。

 唇をかみしめ、心の中で謝罪しながら、彼らは駆け抜けます。

 ベル君達の至近。

 引きつれたモンスターの群れを、彼らに押し付けて。


 即座に対応するベル君達。

 しかし、敵は次から次へと群がってきます。

 疲れ果て、それでも諦めずに戦う彼らに、更なる試練が降りかかります。

 大量のモンスターが生み出された事による崩落。

 彼らはそれに巻き込まれ、更に下層へと落ちてしまったのです。

 そんな彼らを迎えたのは、ヘルハウンドの放つ、炎の洗礼でした。


 翌日。

 ヘスティア様は、冒険者ギルドに駆け込みます。

 目的は、ベル君の所在の確認。

 ですが、ベル君はギルドにも姿を現していませんでした。

 ヘスティア様は即座にクエストの発注をします。ベル君達探索のクエストを。

 そして、仲の良い神々と対策を練るために、ギルドを後にするのでした。


 さて、時間は少しさかのぼります。

 崩落、ヘルハウンドの炎の洗礼と、休む間もなく危機にさらされたベル君達ですが、なんとか助かり、上層を目指していました。

 しかし、無事とは言い切れません。

 崩落の際、ヴェルフの片足は潰され、1人で歩く事もままならず、ベル君の肩を借りて何とか移動している状態です。

 休む事無く移動し続ける彼らの疲労は、ピークに達しようとしていました。

 そんな時、リリが1つの提案をします。

 上ではなく下を目指そう、と。

 驚くベル君ヴェルフに、リリは言います。

 18階層はモンスターが生まれないセーフティー・ポイントである事。

 上層への階段を探すより、下層へ繋がる無数の縦穴を利用して降下する方が効率的である事。

 17階層に存在する階層主【ゴライアス】については、ベル君達の数週間前に出発したロキ・ファミリアの遠征部隊が倒している可能性が高く、ギリギリ出現しない可能性がある事。

 それらを全て伝えた上で、リリリーダーであるベル君に決断をゆだねます。

 ベル君は悩み、それでも決断します。

 前に、進む事を。


 地上では、神・タケミカヅチヘスティア様の前で頭を下げていました。

 その後ろにいるのは、桜花たち、タケミカヅチ・ファミリアの面々。

 彼らは全てを主神に打ち明け、ヘスティア様の元へ駆けつけたのです。

 「ベル君達が戻ってこなかったら君達を死ぬほど恨む。けど、憎みはしない」

 ヘスティア様はそう伝えた上で、ベル君達救出の為の助力を彼らに懇願するのでした。


 さて、救出に向かうメンバーはどうしようかと相談しあう神々。

 中層に向かえるだけの力を持つメンバーが少なく、戦力が足りないのです。

 そんな時、現れたのは神・ヘルメス

 友であるヘスティア様の為に協力するという彼は、胡散臭い事この上ありませんが、今は彼を頼るより他に無く、ヘスティア様は彼らの協力を受け入れます。

 そして、自らもダンジョンへ潜るというヘルメスに、自分も連れて行けと駄々をこねるのでした。


 自らのファミリアの団長であるアスフィを連れて行くつもりだったヘルメス

 自分1人の護衛ならアスフィ1人でも十分ですが、ヘスティア様もとなるとやはり戦力が足りません。

 困ったヘルメスが頼ったのは「豊穣の女主人」

 ベル君も行きつけの酒場で、ヘルメスは従業員のリューに協力を依頼します。

 渋るリュー

 しかし、友人でもあるシルの願いと、ベル君を死なせたくないとの思いに背を押され、ベル君救出作戦に参加する事を決めるのでした。


 ベル君達は、モンスターを避け、必死に18階層を目指していました。

 リリが持っていた強臭袋【モルブル】という、とっても臭いモンスター除けのアイテムのおかげで、モンスターとのエンカウントはほとんどありません。

 しかし、アイテムの効果は無限ではありません。

 強臭袋【モルブル】の効果が切れ、現れたのはミノタウロス

 絶望しかける仲間達の前で、ベル君のスキルが発動します。

 英雄願望【アルゴノォト】

 そのスキルでベル君は力をチャージし、危なげなく見事にミノタウロスを倒すのでした。


 一方、ヘスティア様達はベル君達を追ってダンジョンの中にいました。

 メンバーは、ヘスティア様ヘルメス様フードで顔を隠したリューさんアスフィ桜花千草の7人。

 アスフィは、ベル君達が18階層に向かっている可能性を指摘します。

 反対意見もありましたが、多数決により、18階層に向かいながら探索する事に決まり、再び彼らは進行を始めるのでした。


 ヴェルフが倒れ、リリも倒れました。

 リリのバックパックヴェルフの大刀をすて、最低限の装備でそれでもベル君は先に進みます。

 1人は腕に、1人は肩に。かけがえのない2人の仲間を抱えて。

 英雄願望【アルゴノォト】発動の反動なのか、身体に力が入らないベル君。でも、諦めずに進むベル君の目の前に広い空間が現れます。

 17階層。本来であれば、階層主【ゴライアス】が鎮座しているであろう大広間。

 左手に見える【嘆きの大壁】は、階層主が生まれ出る壁。その横を通り過ぎ、正面遠くに見える洞窟に駆け込めば、18階層まであと少し。

 しかし。

 洞窟へ急ぐベル君をあざ笑うかのように、ひび割れる大壁。

 その意味を一瞬で察したベル君は、必死に走ります。

 しかし、洞窟に駆け込む前に【ゴライアス】は生れ落ち、何とか洞窟に駆け込んだ瞬間、その後ろで怪物の放った攻撃が炸裂しました。

 衝撃に吹き飛ばされる3人。

 壁や床に転がり、打ち付けられながら吹き飛ばされ、やがて洞窟の外へ。

 生い茂る草の中に倒れたベル君は、草を分けて現れた人に懇願します。仲間を助けて下さい、と。


 到達した18階層でベル君達を助けてくれたのは、アイズさん属するロキ・ファミリアでした。

 その後、助けに来てくれた神様とも無事に再会。

 水浴びイベントがあったり、リューさんの過去がわかったり、18階層の街へアイズさんや神様と行くイベントがあったり、しばし和やかな時間が訪れます。


 そして、出立の日。

 ロキ・ファミリアの第2陣と共にたつ予定だったベル君ですが、ベル君に恨みや妬みの感情を持つ冒険者達に神様をさらわれ、助けに行っている間に出遅れてしまいます。

 そして、モンスターが生まれないはずの18階層に、17階層の階層主【ゴライアス】が産み落とされたのです。

 ダンジョンに潜りこんだ憎い神々を殺すため。

 生み出された【ゴライアス】の体色は黒。その能力は、神を殺す強壮仕様


 ベル君達をはじめ、18階層にいた全ての冒険者が戦いに立ち上がります。街の住人もみんな。

 逃げ道は塞がれています。助けも来ません。勝つ以外に、助かる道は無いのです。

 ロキ・ファミリアはもう出発しており、彼らの助けを得る事も出来ないでしょう。

 自分達で、やるしかないのです。

 英雄願望【アルゴノォト】のフルチャージでファイアボルトを放つベル君

 しかし、それを耐え抜いた【ゴライアス】に跳ね飛ばされます。

 満身創痍のベル君

 しかし、ベル君の可能性にかけたヘスティア様が叫びます。立ち上がるんだ、と。


   目を覚まし、再びチャージを始めるベル君に、リリがレア・ドロップの黒い大剣を届けます。

 リンリンというチャイムが、ゴォォン、ゴォォンというグランドベルの響きへと変わりー

 仲間達や冒険者達の稼いでくれた時間で、チャージが終わります。

 そして。

 ベル君白い輝きをまとう黒大剣を振りかぶり、その一撃を放ちました。

 強大な敵【ゴライアス】を打ち倒すための一撃を。

 完膚なきまでに打ち倒される【ゴライアス】

 途切れる事のない歓声が、18階層を包み込むのでした。


 さて、そんなこんなで着々と高みへ進んでいくベル君

 しかし、彼の活躍が厄介な神の関心を引き付けてしまいます。

 さて、次巻はどうなってしまうのか!?

 って、もう発売されてますけど(笑)

 次回のベル君の活躍も、かなりいいです。今回も最高でしたけど。

 アニメもちょうど、今この巻のパートをやってて盛り上がってますが、アニメしか見てないって人は、文章で読むのも萌えますので、お嫌じゃなければ。

 私は、もう何回読んだことか(笑)

 何回読んでも飽きませんよ、この作品。大好きです。

 (2015.6.9)

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